たのしいぷるぐらみんぐシリーズ

RCS を使おう講座

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第0回「Introduction」
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・まず RCSとはなんなのでしょう?

RCS(Revision Control System) とは、プログラム開発やドキュメント作成の際の バージョン(Revision)管理や変更履歴の管理をしてくれるツールです。 また複数人での共同開発の際、同じファイルを違う人が同時に変更してしまうなどの コンフリクトを回避してくれます。本講座では UNIX マシンを想定していますが、 MS-DOS など他の OS でもそのまま活用できます。


・では、準備です

ワークディレクトリ(プログラムやドキュメントを書いているディレクトリ)で
% mkdir RCS
として RCS/ というディレクトリを掘りましょう。 これで、RCS を使う準備はすべて整いました。


・今作った RCS ディレクトリへの登録のし方

ワークディレクトリに、作成中のファイル unya.c があるとしましょう。
% ls -F
RCS/	unya.c
ここで、ci (Check in)コマンドを使い unya.c を RCS/ ディレクトリに格納 (Check in)します。
% ci unya.c
ここでコメントの入力を求められますが、最初は
First Revision.
とでも入力しておけばよいでしょう。これで、unya.c は初期リビジョン r1.1 として RCS/unya.c,v に格納され、ワークディレクトリから削除されました。
% ls -F
RCS/
% ls -F RCS/
unya.c,v
RCS/*,v は RCS ファイルといって、変更履歴、コメント、リビジョン間の差分 などが格納されるものです。


・登録した RCS ファイルを書き換えましょう

では、今登録したばかりの unya.c を書き換えてみましょう。 まず、RCS/ から『ロックして』 unya.c を取り出します。
% co -l unya.c
% ls -F
RCS/	unya.c
co (Check out) は、RCS/ から特定のリビジョンのファイルを取り出す コマンドです。リビジョンを特に指定しなければ最新リビジョンが 取り出されます。-l オプションは『ロックして』 取り出すことを意味します。ロックすることにより 次に自分が unya.c をチェックインするまで 他人は unya.c をロックできなくなります。

取り出したら、エディタで unya.c を書き換えましょう。

書き換えたら、unya.c をチェックインします。

% ci unya.c
ci コマンドは、unya.c と RCS/unya.c,v の差分を取り、変更があれば 新しいリビジョン(この場合は r1.2)だと判断し、この新しいリビジョンへの コメントを求めます。コメントを入力し終れば、新しいリビジョン r1.2 として RCS/ にしまわれます。
% ls -F
RCS/
% ls -F RCS/
unya.c,v


☆いかがだったでしょうか

RCS を使おう講座第0回では、イントロダクションとして RCS とはどんなものか?と、基本的な操作、 登録(チェックイン)、取りだし(チェックアウト)についてご説明しました。 これで RCS を実際に使えるようになっていただけたと思います。 次回は、ソースファイル等に 自動的にリビジョン情報や変更履歴を埋め込む方法について紹介しようと 思います。次回をおたのしみに!

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